学群・専攻

田中 幹子

田中 幹子

「源氏物語」を学び、日本人についての理解を深める

源氏物語を知ることで、日本人を学んでいくゼミです。基礎ゼミでは、源氏物語のあらすじを全部叩き込み、プレイベートの会話でも「私、今、六条御息所状態なの」などと語れるようにします。応用ゼミでは、作者紫式部はどのような教養を用い、どのような意図で物語のこの場面を書いていたかに迫ります。そして、全員が3年間の成果として、自分なりの切り口で源氏物語を扱った卒業論文に取り組みます。

学生の声

2010年の秋、私は日本古典文学に関する興味を抱いて再び札幌大学に来ました。ここで友達と先生と毎日楽しく過ごすことができました。ゼミの皆とゆっくり源氏物語を楽しんだり、授業で枕草子、伊勢物語など、いろんな美しい文章と出会ったりして、千年前の人の思いに感動しました。この一年はゼミの皆が卒論と就職に頑張る姿をずっと見てきて、自分ももっとやる気がでるようになりました。また各国からの留学生と友達になり、自国のことを話し合って視界も広がりました。

田中 幹子

プロフィール

専門分野:古典文学

田中 幹子 教授

Mikiko Tanaka

札幌大学出身。関西で16年間様々な大学で非常勤を務め、2006年から母校の教壇にたちました。日本の古典文学を代表する和歌や物語の中には、漢詩や漢文を源とするものがたくさん潜んでいます。中国から何を選びとり、どのように日本的に受容していったかを見ていくと、そこに日本人の美意識が見えてきます。その道筋をたどりながら、はるか昔の日本人を肌で感じていく研究をしています。

● メッセージ

古典文学の面白さにぜひふれてください。1000年の時を経ても、なお読み繋がれた作品は、すべて、宝石です。一文字一文字書き写してでも読みたいと思わせ、どうしても残したいと思われたパワーにふれてください。古典の言葉ひとつひとつを通してみると、今まで見ていた景色がちがって見えます。1000年前の人の声を30センチの距離で聞いてみませんか。